猫背・巻き肩改善にそのトレーニングって大丈夫?


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近年、スマートフォンやタブレット、パソコンなどの普及率の増加により、座ったまま作業をする時間が増えている傾向にあります。特に、現在では新型コロナウイルスの流行によるテレワークの導入によっても、その時間は大幅に増加していることが考えられます。

長時間座ったままで作業をし続けることによる姿勢への影響としては、猫背や巻き肩となることが考えられます。それにより肩凝りや腰痛などの不調に悩まれる方は少なくないと思います。

では、こういった姿勢を改善するためにはどんなトレーニングをしたらいいのか?解剖・運動学を元に、間違いやすいトレーニングとも併せて説明していきます!

目次

結論!ここを鍛えるのは良くない!

猫背や巻き肩改善のために、鍛えてはいけない筋肉は広背筋です。

え?ジムでこんなトレーニングやるけど、胸を張る方向の動きなのにダメなの?

ラットプルダウン

と、思った方もいるかと思います。

ここで広背筋の解剖・運動学を説明します。

起始
・椎骨部:第7-12胸椎棘突起、腰椎と仙骨棘突起の胸腰筋膜
・腸骨部:腸骨稜の後部1/3
・肋骨部:第9-12肋骨
・肩甲骨部:肩甲骨の下角

停止
上腕骨の小結節稜

作用
上腕の内旋、内転、後方挙上、呼吸補助(呼息)

支配神経
胸背神経(C6-C8)

いろいろ難しい言葉が出てきましたが、覚えてほしいのは大まかに腰から上腕に付く筋肉であるということ。
そして働きが肩を内側へ巻いて、腕を後ろへ伸ばすということです。

では、この作用はなぜ猫背や巻き肩に良くないのでしょう?

そもそも猫背や巻き肩ってどんな状態?

  • 胸の前が縮こまり、胸の後ろが広がった状態。
  • 横から見ると、肩甲骨は上がり、前に傾き、鎖骨は下がる。
  • 上から見ると、肩甲骨は横に広がり、鎖骨は前に出て、肩は内側に巻く

このような姿勢では、広背筋、大胸筋、小胸筋、上腕二頭筋などの筋肉が硬くなってしまいます!!

もう気づいた方は多いと思いますが、ラットプルダウンのような胸を張る方向の動きでも、広背筋を収縮させるトレーニングでは猫背や巻き型に対しては効果的とは言えないです。。

改善のためのトレーニング3選

■『背中のストレッチといったらこれ!!』ー広背筋ストレッチー

  1. 四つ這い姿勢となる。
  2. 伸ばす側の掌を上に向けて、反対側の手の前に置く。
  3. お尻を踵の方向へ下げて、脇の下から背中にかけて伸びてきたところでキープする(目安は20秒)。

■『胸周り全体的に動かせる優れもの!!』ーマーメイドー

  1. 写真のような座位姿勢をとり、片手はフォームローラーに乗せる。
  2. 身体を横に倒す。常に肩は外に向ける意識。
  3. 数回繰り返したら、もう片方の手もフォームローラーに乗せて、さらに手を遠くへ伸ばす。
  4. その場で腰に空気を溜め込むように呼吸を繰り返す。

■『猫背に対する肩甲骨の位置の調整にはこれ!!』ーシェイブザヘッドー

  1. 足の裏同士を付けて座り、リングを頭の上で掴む(ハンガーでも可)。常に肩は外に向ける意識。
  2. 肘を曲げ、リングを後頭部へ近づける。
  3. 息を吐きながらリングを頭の上へ押し戻す。この時に体幹と腕が一直線になるようにする。
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