前から見たときに肩の高さに左右差があったりする方はいませんか?
ぱっと見は「右の肩が上がっている」かもしれませんが、実は右の肩の高さは正常で左が下がっているだけかも…
まずは肩甲骨の正しいポジションを知ることでどちらの肩甲骨の位置に問題があるかが分っていきます。
肩甲骨の正しいポジション
- 肩甲骨の内側縁が脊柱に平行
- 棘突起から7.5cmの位置
- 第2胸椎棘突起~第7胸椎棘突起の間
- 約30°前方に回旋
肩甲骨が下方回旋している場合
肩甲骨の下角が内側に位置している
肩甲挙筋、菱形筋が短縮しており、僧帽筋上部繊が延長している状態です。
このポジションは肩に痛みを持つ方にもっともみられるポジションです。
肩甲骨が下制している場合
肩甲骨の上縁が第2胸椎棘突起より低い位置にある
僧帽筋上部繊維が延長している状態です。
片方の肩甲骨が下制している場合、そちらの首は長く見えます。
また、前方から見ると鎖骨が水平、もしくは肩鎖関節が胸鎖関節より低い位置に見られます。
肩甲骨が挙上している場合
肩甲骨の上縁が第2胸椎棘突起より高い位置にある
肩甲骨全体が挙上している場合は僧帽筋上部繊維が短縮しています。
僧帽筋下部繊維が延長している状態です。
この場合前方から見ると鎖骨の外側が内側より高くなっています。
片方の肩甲骨が挙上している場合、そちらの首は短く見えます。
肩甲骨が内転している場合
胸椎棘突起から肩甲骨内側縁の距離が7.5cm以内にある
菱形筋と僧帽筋が短縮しており、前鋸筋が延長している。
肩甲骨が外転している場合
胸椎棘突起化から肩甲骨内側縁が7.5cm以上離れている
前鋸筋、大胸筋が短縮しており、菱形筋や僧帽筋が延長している。
側方から観察すると肩が中心線より前方に位置している。
肩甲骨の下角が浮き上がっている場合
小胸筋が短縮している場合が多い。
そのほかの要素としては、上腕二頭筋や三角筋、烏口腕筋など腕に付着している筋肉が短縮している場合もあります。
肩甲骨の内側が浮き上がっている場合(翼状肩甲)
肩甲骨の内側縁が胸郭から浮き上がっている状態です。この状態を翼状肩甲といい前鋸筋の筋力低下などでみられます。
また側弯では肩甲骨のアライメントに著しい非対称性が認められることがあります。
まとめ
今回は肩甲骨のさまざまなパターンのアライメントをお伝えしました。
肩甲骨の位置を評価し、その状態にあったエクササイズを提案できるといいですね。
まずはシンプルに延長している筋肉を使うエクササイズを取り入れてみてください!
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