【背骨の動きの教科書】胸椎編!

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胸椎椎間関節

胸椎には両側にそれぞれ12対、計24対の椎間関節があります。

また、胸椎~肋骨~胸骨と胸部全体を骨で囲っているため、脊柱の最も構造的に安定した部分です。

まずは胸椎の可動域をみていきましょう。

胸椎可動域
屈曲30~40°
伸展15~20°
回旋25~35°
側屈25~30°

胸椎の運動学

成人の胸椎は約40~45°の自然な後湾があります。

胸椎椎間関節の1つ1つの動きは小さいですが、胸椎全体にわたって動きが生じた場合大きな可動性があります。

胸椎は椎間板の厚さが頸椎、腰椎と比べて薄いため椎骨同士が衝突することで胸椎の動きが制限されます。

屈曲と伸展の運動

胸椎全体で約30~40°の屈曲と15~20°の伸展を行うことができます。

その中でも下部の胸椎では屈曲、伸展の動きが大きくなります。

初めにお伝えしたように胸椎には肋骨が付き、その肋骨は体の前面の胸骨につながります。

上から見ると楕円形になっており、屈曲、伸展を行うとこれらすべてに動きが連動します。

しかし第11肋骨と第12肋骨は浮遊肋と言われ、胸骨につきません。その分、自由な動きを行いやすくなります。

また、下部の胸椎ほど関節の形状から屈伸がしやすくなります。(関節の向きが矢状面を向いて動くから。ここはさらっと「あ~胸椎って下のほうが屈伸しやすい関節なんだなぁ~」くらいにしましょう!)

下部胸椎の方が屈伸が得意

下部胸椎の方が屈伸が得意ということは、負担がかかりやすいということでもあります。負担を減らしてあげるためにも上部胸椎の屈伸運動をスムーズに行えるようにしてあげましょう!

回旋の運動

胸椎全体において約25~35°の回旋を行うことができます。

「屈曲と伸展の運動」では「下部の胸椎ほど関節の形状から屈伸がしやすくなる」とお伝えしました。

この椎間関節において矢状面を向いた関節は回旋の動きがしにくくなります。

下部胸椎の方が回旋が苦手

上部胸椎の回旋の動きが悪いと回旋が苦手な下部胸椎に負担がかかります。上部胸椎で回旋を行えるようにしましょう!

側屈の運動

胸椎全体において約25~30°の側屈を行うことができます。

胸椎の側屈運動の特徴として

胸椎屈曲位で側屈→胸椎は同じ方向に回旋する
※右に側屈すると胸椎は右に回旋する

胸椎伸展位で側屈→胸椎は反対方向に回旋する
※右に側屈すると胸椎は左に回旋する

右回旋が固い場合→胸椎屈曲位で右に側屈。さらに胸椎伸展位で左に側屈。右回旋が柔らかくなる!なんてこともできたり!

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