【背骨の動きの教科書】腰椎編!

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腰椎椎間関節

腰椎は椎体という骨が5つ積み上げられた状態で存在し、その体積はなんと7つの頸椎の合計の2倍にもなります。

腰椎は胸椎のように肋骨による安定性はないため、椎間関節の安定性は筋肉や靭帯に依存します。

関節の形状により捻る動作が苦手なため、過度な回旋動作を行うと関節に負担がかかります。

可動域については以下の通りです。

腰椎可動域
屈曲45~55°
伸展15~20°
回旋5~7°
側屈20°

明らかに回旋動作に乏しい関節であることが分かります。

腰椎の運動学

成人の腰椎は約40~50°の自然な前湾があります。

これより過度に前湾が強い場合は反り腰と言われ、現代人に多いスウェイバック姿勢では前湾が減少します。

屈曲と伸展の運動

腰椎では平均して45~55°の屈曲と15~25°の伸展が可能です。

屈曲、伸展の可動域を合わせると60~80°という範囲で動くことができ、なかなかの可動域があります。

屈曲動作をスムーズに行うためには股関節の機能も重要です。前におじぎをする動作を行う際には骨盤の前傾、腰椎の屈曲動作が起こります。

しかし、ハムストリングスの柔軟性が低下していると骨盤を後傾する方向に引っ張ってしまい、きれいな腰椎の屈曲を出すことができません。

伸展動作では骨盤の後傾、腰椎の伸展が起こります。

股関節の前を通っている腸腰筋が固くなると骨盤を前傾する方向に引っ張ってしまい、きれいな腰椎の伸展を出すことができません。

股関節の屈曲、伸展などの可動域は腰椎の運動にも関わってくるため股関節を柔らかくしておきましょう!

回旋の運動

腰椎全体での回旋は5~7°のみ生じます。これは関節の形状から仕方がないことです。

この腰椎に過度に回旋の力が加わると椎間関節に負担がかかり、痛みの原因になることもあります。

胸椎や股関節の回旋可動域に制限があると腰椎で代償してしまいます。

体をひねったときに腰が痛い方はこのどちらか、もしくは両方の動きが固い方が多いです。胸椎や股関節の可動域を獲得するためにも柔軟性を高めておきましょう!

腰が痛い方はこの2つの関節の動きが固くないか確認してみてください。

腰椎の側屈

腰椎は両側に20°の側屈を行うことができます。

こちらに関しては胸椎の側屈可動域とほぼ同じです。

まとめ

今回は脊柱を「頸椎」「胸椎」「腰椎」にわけてお伝えしました。

それぞれの関節の動きには特徴があり、関節可動域を理解することで「なぜ?」を理解することができます。

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