みなさん、こんにちは、管理栄養士のReiです。
今回は寒い時期にタイムリーな話題を探していたら冷え性が出てきたので
管理栄養士の私の個人的な考え方と改善方法をご紹介致します。
管理栄養士が考える冷え性の改善ポイント
そもそも冷え性とは特定の場所の血行が悪化してその場所の体温が低くなることを指しています。
管理栄養士の私が個人的に解説する冷え性改善のポイントは血液、筋肉、自律神経です。
体温を運ぶ血液
血液は体を循環している水分です。血液にはさまざまな役割があり、代表的なのは栄養素の運搬ですが
体温に関する役割では中心部の体温を末端に届ける。または体の体温を循環することも役割の一つになります。
この血液の体温に関する役割が損なわれると体温の循環が滞り、冷え性に発展する場合があります。
熱を生み出す筋肉
筋肉は体を動かすバネのような役割を持ちます。
そして冷え性に対抗する熱を生み出すと血液を循環させる働きを持っています。
これは勝手な偏見ですが【マッチョは寒がりだが冷え性ではない】です。
それはマッチョ達が筋肉量が多く、基礎体温が高いため外気との差が大きく寒さを感じるためです。
体温の調整に伴う自律神経
自律神経は人間の体温を一定に保つ働き(体温の上下)を調節しています。
自律神経の中でも交感神経は体温を上昇させ、体から出ていく熱を防ぐように反応します。
交感神経が適切に働くことにより体温の上昇、放熱の防止を正常に行うことができます。
冷え性が起きる3つの原因
血流量の原因
冷え性の1つ目の原因は血流量にあります。
先ほど血液は体温を中心部から末端へ運ぶ働きがあることをお話しました。
この血流量が少なくなると体温を循環することができず、冷え性を引き起こす要因となります。
ではこの血流量を増やすためには食事で意識をしたい栄養素は
タンパク質、動物性の鉄分、ビタミンC、亜鉛です。これらの栄養素は血液を作る働きを促進してくれます。
筋肉量の原因
冷え性の2つ目の原因は筋肉量にあります。
先ほど筋肉は熱を産生する働きがあることをお話しました。
この筋肉が運動量の低下や食事量の低下により減少、低下すると熱を作り出す能力や血液を循環させる働きが低下し冷え性を引き起こす要因になります。
ではこの筋肉を増やすために効果的なのが定期的な運動が必要になります。
日常生活の強度を上げるために少し意識して歩数を増やしたり、階段を積極的に使ったり、休日に軽い運動をすると筋肉量の減少、低下を防ぐことができます。
自律神経系の原因
冷え性の3つ目の原因は自律神経にあります。
先ほど自律神経は体温を調節する働きがあることをお話しました。
この自律神経がストレスにより乱れることで体温の調節がうまくいかず、結果的に冷え性を引き起こす要因になります。
ではこの自律神経を整えるためにはストレスを溜めないことが重要となります。
ストレスの解消法はこちらの記事をご確認下さい。
自分の冷え性のパターンを知ろう!
全身型の冷え性
全身型の冷え性は基礎代謝が低下したことにより起きやすい冷え性になります。
特徴としては慢性的に起きるため自覚症状がない冷え性とも言われています。
基礎代謝が低下する要因は食事制限、運動量の低下などがあります。
また、全身型の冷え性になりやすい人は急激なダイエットをした方、運動量が低下した方(コロナ禍の在宅ワーク)などがなりやすい傾向にあります。
下半身型の冷え性
下半身型の冷え性は基礎代謝が低下+下半身の血行悪化により起きやすい冷え性になります。
特徴としては下半身が冷えている事と反対に上半身は暑く、のぼせる傾向があります。「暑いな…」と思って下半身を触って冷たかったらこの冷え性の傾向があります。
下半身型は全身型の冷え性の要因に加えて下半身の血行不良が関連してきます。
下半身の血行が滞る要因は長時間座りっぱなし、姿勢の偏り、下半身の筋肉量の低下などがあります。
また、下半身型の冷え性になりやすい人はデスクワーカーなどがなりやすい傾向にあります。
末端型の冷え性
末端型の冷え性は基礎代謝が低下+全身の血行悪化により起きやすい冷え性になります。
特徴としては身体の中心部は暖かいのに手足の指先は冷えている。温めても温めてもなかなか温まらない。
そして血行が悪化していることにより肩こり等も併発しやすい傾向にあります。
末端型は全身型の冷え性の要因に加えて下半身の血行不良が関連してきます。
全身の血行が滞る要因は筋肉量の低下、食事内容の悪化などがあります。
実際の体質改善の4つのポイント
では実際に管理栄養士の視点から見た改善方法の4つのポイントをお伝え致します。
食事(活動代謝量とタンパク質)
冷え性を改善する上での食事(活動代謝量とタンパク質)のポイントをお伝えします。
活動代謝量の重要性
まずは自分の活動代謝量を知ることが重要になります。活動代謝量の計算方法はこちらを参照ください。
この活動代謝量より少なすぎる摂取カロリーになると筋肉量が低下しやすくなり、冷え性を引き起こす原因になります。
目安は活動代謝量の±200kcal程度に抑えると筋肉の増減は比較的に抑えられる目安になりますので
一度計算してみて、食生活を振り返ってみてください。
筋肉を作るタンパク質
タンパク質は筋肉の源になります。
逆を言えばタンパク質を補給しないと適切な筋肉を作ることができなくなります。
タンパク質の解説はこちらの記事で記載してますのでご確認ください。
ではどの程度のタンパク質を取ればいいのか…。
こちらは個人差が大きいため多く人に適用するために最低限不足しない量をお伝えします。
タンパク質が不足しない量=体重(kg)×1g(体重50kgの人は50g)
食材(体を冷やす食べ物と温める食べ物)
食材には栄養だけではなく、身体の体温を変化させる特性を持っています。
こちらの記事でその特性(五性)について記載してますのでご確認ください。
冷え性を改善する上での食材の選び方は体を温める食材を選ぶ、冷やす食材を控えることです。
体を温める食材 … ラム肉、牛肉、えび、にら、唐辛子、胡椒、ニンニクなど
体を冷やす食材 … 夏野菜、蓮根、バナナ、牛乳、豆腐、小麦、ほうれん草など
運動(ストレッチ&筋トレ)
運動の目的は筋肉を作る働きを促進する、筋肉の柔軟性の向上の役割があります。
冷え性を改善する上での運動の種類は目的に合わせて使い分けていきましょう!
ストレッチ(体が硬い方向け) … 筋肉の柔軟性を向上し血流を促進
筋トレ(体温が冷たい方向け) … 筋肉量を増やす働きを促進(代謝量の向上)
入浴(半身浴)
入浴は一時的に体温と代謝を上昇させる強い働きがあります。
筋肉量や食事で体温を上昇させることはできますが体質を改善するために長時間の時間がかかりますが
入浴は短時間で一時的に代謝を上げることができますので是非、試してみて下さい。
おすすめの入浴方法はぬるま湯で水分補給しながら〜30分入浴することです。
こまめに水分補給をしながら入浴することで代謝を促進することができます。
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